chapter: 7 t検定(対応のあり)

【例題】サンプルデータ※データは架空  試験の実施時間によって,計算能力が異なるかを調べるため,ある中学生に対して,1時間目と5時間目の計2回計算問題(20点満点)を解いてもらった。試験時間によって計算能力が異なるかを調べなさい。

 1時間目と5時間目は試験時間という質的変数,計算問題は計算得点という量的変数となる。質的変数においては,2水準(1時間目と5時間目)であり,2回測定していることからこれらは同じ人の比較となる。このように異なる質的変数(2水準)と量的変数との関連性を調べるときには,対応のあるt検定を用いる。

データの説明

変数名 内容 尺度水準
ID ID 名義尺度
Class1 1時間目の計算問題の得点 比率尺度(スケール)
Class5 5時間目の計算問題の得点 比率尺度(スケール)

7.1 分析の実施

  1. t検定
  2. 伝統的の対応のあるサンプルのt検定

  1. 変数ペアに(量的)変数を2つ移動
  2. 検定の中にあるスチューデントを☑(デフォルトで入っている)
  3. その他の統計にある効果量を☑
  4. その他の統計にある記述統計量を☑
  5. その他の統計にある記述統計量プロットを☑
  6. その他の統計にある雨雲プロットを☑

7.2 出力結果

記述統計量

 記述統計として,平均値,標準偏差を図か表でまとめる(赤色の部分)。

 データがどのように分布しているかを確認するために,雨雲プロットも確認する。

Independent Sample T-Test

 t検定の結果は,t値(Statistic),自由度(df),有意確率(p),効果サイズ(Cohen’s d)がまとめられている(赤色の部分)。  

7.3 記述例

 試験の実施時間によって,計算能力が異なるかを調べるため,ある中学生に対して,1時間目と5時間目の計2回計算問題(20点満点)を実施したところ,1時間目の方が(M = 16.74, SD = 2.82),5時間目(M = 13.59, SD = 2.40)よりも有意に得点が高いことが明らかとなった(t(45) = 11.49, p < .001, d = 1.69)。